所沢古本まつりは、関東近辺の約35件の古本屋たちが出品する20年以上も続く大古本市です。
開催は、西武線所沢駅東口を出て徒歩1分の「くすのきホール」にて会期6~7日間、年4回。1階入り口小ホールには40台、8階の大ホールには300台もの平台が並び、屋内で開催される古本市としては最大級を誇る品揃えとなっています。
その数、なんと10万冊以上!
量もすごいですが、古本の魅力は、何と言っても多種多様であることです。
古本屋たちが、それぞれ得意とする分野を揃えて出品!二つとして同じものがない本たちが、10万冊以上も並び、新たな読者との出会いを待っています。そのうえ堀だしものが多く、「格安もの発見!」と小躍りしてしまうのも所沢古本まつりならではの楽しみ。
毎回ことなるテーマで特集コーナーが設けられることも大きな魅力となっています。
探究書をネットで検索し購入できるのも便利ですが、「こんな本があったのか!」という本との新たな出会いこそが古本市の醍醐味。
所沢古本まつりは、時間を忘れ古本の森に迷い込んでしまう…そんな質量ともに充実した古本まつりです。
くすのきホール 8階会場
特集コーナー
毎回、「映画・芸能」「音楽」「哲学」「絵本」「写真集」といった具合に様々なテーマで特集を組み、関連する本を大集合させるコーナーです。古本屋たちがテーマに合わせて、四苦八苦しながら本を集めて大放出。どんな内容の特集になるのか、こうご期待!
一般台
古本屋は、店主の好み等によってそれぞれ得意分野があります。
文芸書が得意、サブカルチャーが得意、美術が得意と並べられた古書は、店主の顔のようなもの。何でも安く販売しちゃうよ~というのも一つの特徴です。関東近辺の古本屋めぐりは大変ですが、所沢古本まつりにくれば約35店舗のお店めぐりが出来ちゃいます!
文庫コーナー
かつては文庫本と言えば、軽くて持ち歩きやすいお手軽な本。しかし、いまや文庫は利便性を超えて独自の世界を築いています。
文庫本で扱われるジャンルの多様性は、単行本に勝るとも劣ることはありません。そんな文庫たちが、約60台以上!広い会場の壁沿いをぐるりと取り囲んでいます。
レコード&CDコーナー
堀だしもの満載の音楽好きにはたまらないコーナー!いまや好きなミュージシャンの音楽は簡単にダウンロードして手に入る時代。でも、レコードやCDのアルバムジャケットに心ときめかせ、ライナーノートを読むのが楽しみだった頃が忘れられません。初めて買ったレコードやCDに再び出会ったり、新しい音楽を見つけたりと選ぶ楽しさを満喫してください。クラッシック、ジャズ、ロック、ポップス、民族音楽等々、古本と音楽は妙に相性がいいものなんです。
児童書コーナー
いま子どもたちに買ってあげたい物語、むかし子どもの頃読んで忘れられない物語、美しい彩色に心奪われる海外の絵本たちが勢ぞろいします。
児童書は、子どもたち向けの本という意味だけではありません。すべての人はかつて子どもだったはず。原体験につながる甘く切なく懐かしい物語の世界を想い、大人になっても読んでみたい!
子どもたちの想像力を培い、本の魅力を次世代につなぐ大事な本たちです。
漫画コーナー
漫画こそが、日本の太守文化の代表!
懐かしのヒーローやヒロインたち、子どもの頃笑い転げながら読んだギャグ、眠れなくなるほど怖い漫画…「マンガばかり読んで!」と親に叱られながらも読むのをやめられなかった。新しいものだけではなくそんな時代のすでに絶版になってしまった漫画本も並ます。
雑誌コーナー
雑誌ほどその時代の世相を反映するものはありません。多くは読んですぐ捨てられてしまうからこそ古本の世界にやってくる雑誌たちは貴重な時代の証言者です。
雑誌に掲載された記事や写真、広告までその時代の文化や感性が閉じ込められています。総合誌、大衆誌、文芸誌、婦人雑誌、ファッション誌、デザイン誌などそのジャンルは様々。今日まで刊行が続いているもの、すでに廃刊になったもの、特定の地域でしか出版されなかったもの、たった3号ぐらいで消えたもの、週刊誌、季刊誌、月刊誌と形態も様々。
なんとも興味深い世界です!
大判台
迫力の品揃え!1冊取ったら止まらない!
全集コーナー
ある人間の生涯の知的ないとなみを綴ったものが全集です。
一人の作家や学者の書いたものを全部読みたい!という本格的な本好きはぜひこのコーナーに!!またテーマごとの全集のように、編集者や監修者、出版社の努力が形になった全集もあります。
全集の魅力は、文庫本や単行本では手に入れられない作品が全部読めること。そしてその作家の全人生をかけた仕事をまるごと読めることです。
くすのきホール 1階会場
店主にお任せコーナー
1階小ホールに参加店舗が一台ずつ、好きなように本を並べるコーナーです。
くすのきホールに入ってまずは目にするのがこのコーナー。はじめて所沢古本まつりに来場された方は、このコーナーで「おもしろい!」となると8階まで上がって来てくださるので、各店舗古本の魅力を伝えるべくお買い得品などを頑張って並べます。
文庫、単行本、雑誌、漫画とにかく古本店主が好きなものを並べちゃう統一性のないことが魅力のコーナーです。
特価本コーナー
このコーナーに並んだ本は、何でも50円!とにかく安い!
50円ですから駄菓子並み。
喫茶店でコーヒー一杯500円のご時世、同じ値段で10冊分楽しめます。
そんなわけで、堀だしものを探す人の激戦区ですが、会期中は毎日補充されるので焦らなくても大丈夫。
毎日でも来て欲しいわたしたち古本屋の大サービスコーナーです。